いらない箱 1

生きているのが虚しくなった。前々からそういう、ぼんやりした虚無感みたいなものにいきなり襲われることがあった。それは、夜、もうすぐ寝付けそうだと意識が朧気になってきた瞬間や、人とついさっきまで楽しく話していたはずの瞬間に訪れて、私はいつもそ…